【病気解説】⑩ 眼球疾患(目の病気)
犬や猫の目の病気には、主に以下のようなものがあります。
<白内障(はくないしょう)>

目の中のレンズ(水晶体)が白く濁ってしまう病気で、犬によく見られます。
主な原因としては「遺伝や代謝によるもの」「他の病気に続発して起こるもの」があり、高齢での発症率が高い傾向にあります。
また、進行すると視覚を失うため、物によくぶつかる、動きたがらないといった行動の変化が見られるようになります。

<緑内障(りょくないしょう)>

眼圧が高くなることで目の神経が損傷する病気で、犬に多いです。
主な原因は「遺伝によるもの」「他の病気に続発して起こるもの」があります。目の痛みや視覚障害などの症状が現れ、外観的には眼球が大きく膨らんだり、白目の部分が充血したりします。
治療法は視覚の有無によって異なりますが、薬や手術によって眼圧を下げたり、痛みをできるだけ取り除いたりします。

<角膜潰瘍(かくまくかいよう)>

角膜に傷がついてしまう病気で、主にケガが原因で起こります。
痛みから目をショボショボさせたり涙や目やにの量が増えたり、外観的には白目の部分が充血するなどの症状が見られます。
また、感染を起こしていると傷がどんどん深くなり、目が見えなくなってしまうこともあります。
基本的には薬による治療を行いますが、傷が深い場合には手術が必要になることもあります。

<網膜剥離(もうまくはくり)>

網膜が脈絡膜から剥がれ落ち、必要な栄養が供給されなくなることで障害が生じます。治療が遅れると、失明の危険があります。
網膜剥離は痛みを伴わないため、初期段階では目立った症状が現れにくいですが、病気が進むと、物にぶつかりやすくなったり、動くことを避けたり、散歩を嫌がるなど、視力に関連した問題が顕著になります。
網膜剥離はさまざまな原因によって引き起こされるため、原因となる病気が特定されている場合は、その治療を優先して行います。
<角膜ジストロフィー>

黒目の表面である角膜に、白い斑点のような濁りが現れる病気です。
特に犬においては遺伝的な要因が考えられ、特定の犬種に発生することが知られていますが、猫における発症は比較的稀です。
基本的に視力に直接影響を与えることはなく、目に違和感はありませんが、病変が角膜浮腫や角膜潰瘍といった状態を引き起こす場所にある場合、痛みや炎症が伴う可能性があります。
症状が軽度で、他の目の病気が併発していない場合には、治療をせずに経過観察することもあれば、状況に応じて点眼薬やサプリメントの使用を検討することもあります。
<水晶体脱臼(すいしょうたいだっきゅう)>

水晶体と呼ばれるメガネのレンズのような役割をしている器官が、本来の位置からずれる病気です。前方脱臼と後方脱臼があり、それぞれで症状の重症度が異なります。
目を気にする、目を細める、目の充血や白濁といった症状が出現します。
前方脱臼の場合、角膜浮腫や緑内障などの合併症を引き起こす可能性があるため、基本的には手術によって水晶体の摘出を行います。
後方脱臼の場合は、水晶体が前方に移動しないように、縮瞳作用を持つ点眼薬を用いる治療が選択されることがあります。
この他にも、進行性網膜変性や異所性睫毛など、さまざまな目の病気があります。
【犬と猫が目の病気にかかってしまったときのリスクは?】
一番のリスクは、視力の低下や失明してしまう可能性があることです。
また、他の目の病気を引き起こしてしまうリスクもあるため、早期発見・早期治療が大切です。
そして、