【コラム】犬が飼い主をペロペロするのはなぜ? その心理と気をつけたいポイントを解説
愛犬が顔や手をペロペロとなめてくれると、思わず嬉しい気持ちになる方も多いのではないでしょうか。ただし、この行動は単なる愛情表現のためだけではありません。
なめるという行動に隠れた犬の心理や意味、そして気をつけたい点について、いぬのきもち獣医師相談室の原先生が解説します。
犬が飼い主をなめる行動の意味
犬が飼い主をなめる行動には、いくつかの心理的な理由があるといわれています。単なるスキンシップにとどまらず、行動の意味を理解することで、愛犬との信頼関係をより深めることができるでしょう。
①愛情表現
最もよく見られる理由のひとつとして、「飼い主さんのことが大好き」という気持ちがあります。特に手や顔をなめる行為は、親しい相手に見せる親和的なサインといえます。
②安心の気持ち
母犬になめられて育つ経験から、犬はなめることで安心感を得たり、信頼を示しているといえます。
③かまってほしい・欲求のサイン
飼い主さんの顔や手を何度もしつこくなめてくる場合は、「遊んでほしい」や「散歩に連れて行ってほしい」といった何らかの要求やお願いが含まれていることもあるようです。なめることで「自分をかまって」とアピールしているといえます。
④においや味への興味
飼い主さんの手や顔に食べ物のにおいが残っていたり、汗の成分が気になったりすることで、なめる行動が引き起こされることもあります。単純に「美味しそう」と感じているだけの場合もあるかもしれません。
なめる行動に注意すべきケース
犬がなめる行動のほとんどは特に問題ないことが多いですが、以下のようなケースでは注意が必要です。
①過度にしつこい
一度なめ始めると長時間やめない、飼い主が嫌がってもやめない場合、ストレスや不安、強い依存心が隠れている可能性があります。普段の生活の中で起こる変化や、愛犬の様子をよく観察するようにしましょう。
②自分の体ばかりなめる
飼い主ではなく、自分の足先やおなかなどを頻繁になめている場合、皮膚トラブルや病気のサインの可能性もあります。症状が続くようなら動物病院で診てもらいましょう。
③他の問題行動とセットで見られる
なめる行為が、吠え・噛みつき・マウンティングなどと一緒に見られる場合、行動の背景には欲求不満や社会化不足があるかもしれません。生活環境やしつけを見直しましょう。
愛犬の気持ちを理解するためにできること
犬がなめるという行動には、いろいろな意味や理由が含まれていることがあります。その行動を「ただかわいい」だけで済ませず、愛犬の心に寄り添う姿勢が大切です。
・日頃からスキンシップをとる
・頻繁に要求がある場合は(ストレス発散ができているかどうか)普段の生活を見直す
・ストレスをためないよう、運動や遊びの時間をしっかり確保する
・不安を感じやすい愛犬には安心できる環境をつくる
愛犬の様子を見守り、対応していきたいですね。